事業概要

「この症状って副作用?」との質問に戸惑うことはありませんか?
症状を訴える患者に、副作用を想起しながら問診を行っていますか?

 「副作用診断教育プログラム」は、(A)副作用診断講義(1.副作用の基本事項や最新の話題の解説、2.重篤な副作用疾患の解説、3.副作用症例の解説)と副作用診断演習、(B)ベーシックレクチャで構成されています。講義と演習トレーニングを通して副作用を推論する力を養い臨床能力の向上に帰すことを目的としています。また、ベーシックレクチャで医学、医療の基本的事項を学習します。
本プログラムの学習により副作用の発見率が向上すると、眼の前の患者のリスクが回避されるだけでなく、副作用症例の蓄積による疫学的解析は将来の患者の安全性にも寄与することになります。

社会ニーズとの関係性

 病院、診療所、薬局などの医療提供施設の機能が明確化し、各施設がお互いの役割を十分に認識して協同して医療を行うようになってきています。患者が戸惑ったり困ったりすることのないよう、様々な職種が施設を超えて連携し患者を支える仕組みが築かれる必要があります。薬剤師には、地域医療コミュニティーで医療の安全を担うリスクマネージャーとしての役割が期待されています。
  新薬が誕生するまでに行われる治験という臨床試験では、合併症を有する患者や妊婦、高齢者などを除いて試験される場合がほとんどで、また、長期間使用して初めて確認される副作用があるため、医薬品の副作用評価では、医薬品が市場に出回ってからの副作用モニタリングが極めて重要になります。この副作用モニタリングにおいて必要とされる能力が、患者が訴える症状と副作用との関連性を分析する力、すなわち副作用の推論力です。
 今後、政府が進めている「e-Japan戦略」およびそれに続く「IT新改革戦略」のもとに、医療情報IT化のネットワーク基盤が医療機関と調剤薬局との間で整備されて、電子院外処方せんや生涯健康電子カルテの機能が充実してくると、薬剤師が気づいた副作用発現状況など患者の副作用歴を地域医療コミュニティーの多くの医療施設(病院、診療所、調剤薬局)で共有することが可能になります。患者一人ひとりの安全性を地域全体で、複数の目で見守ることができます。
 米国では医薬品の副作用による死亡は死因の4〜6位と推定され、副作用を治療するための医療費は約700億ドルと報告されています。日本ではこのような推計は行われていませんが、米国と同様の副作用発生状況と仮定し、日本の人口を米国の約半分とすると、年間約4兆円の医療費が浪費されていることになります。副作用の早期発見と早期対応は患者の安全性を確保するだけでなく医療経済にも好影響をもたらすことでしょう。

 

受講者の到達目標

 受講者の到達目標は、「重篤な副作用疾患における、医薬品、副作用、症状の関連性がいずれの方向からでも説明できること」と「症例から副作用を推論できること」とします。

 

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